ドミニオンのインストについて その2
前回のあらすじ:インストの準備を整え、語りに入ったぞ!おせぇ!
次はいよいよシステムについて触れる。
【③】
本インストレシピでは、
『「ゲームの進め方」→「勝利条件と終了条件」→
「個々のカード説明」→「ゲームプレイ開始」』の手順を取る。
ドミニオンというゲームは情報量が多い。少し退屈されてしまうリスクよりも、
置いてけぼりを防止する方を重視すべきだろう。
もちろん前回でこの手のゲームへの理解度が早く高そうであれば、
意識した上で少し巻くのは構わない。
③では「ゲームの進め方」「勝利条件と終了条件」のレシピを示す。
まずゲームの進め方についての説明だが、オススメのやり方がある。ズバリ、
『3Tまでのソロ・デモンストレーションを行う』やり方だ。
如何に具体的な手順を示す。黒字は重要事項である。
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1.まず、初期デッキの準備の説明をする(銅7屋3を取って良く混ぜる旨)
そして、説明のためと宣言した上で、初期デッキを積み込み、
4-3が出る山札とする。(積み込みOKと誤解させないように。念の為)
2.初期デッキから5枚引き、初手を始める。この際、ターンサマリー(ABC)と
ボードの概念をしっかり説明する(山・手・プレイ場・捨)
この際、「本当は基本的に手札は秘匿してプレイするが、説明用に手札を
広げながらプレイする旨を告げ、手札オープンでデモンストレーションを行う。
1~2目にはアクションがないが、まずアクションをプレイするフェイズから
説明する(アクション権デフォ1回、使わない自由もここで説明)。
アクションフェイズを終える旨を告げてから、購入フェイズに入る。
購入フェイズでは予め説明したプレイ場にコインを出し、カードを購入する
(購入権=購入枚数=デフォ1枚、買わない自由もここで説明)。
クリンナップフェイズでは、使ったカード、使わなかったカード全てを
捨て札に送る旨、ターンエンド前に次T用手札5枚を引くことを説明。
(余談だが、僕は「このゲームはね、『俺のターン!ドロー!』じゃなくて
『ターンエンド!ドロー!』なんだよなどと軽口を言うことにしている)
2T目終了時のリシャッフルについても概念的に説明する
(このゲームは山札からカードを引く必要があり、足りなくなったら
足りなくなった分を引くためのリシャッフルが行われること等)。
説明しながら、「鍛冶屋-木こり」で開幕する。
3.3T目開始前(=2Tクリンナップ)、説明の為と宣言して積み込み、
手札を「鍛冶屋・(残りと山札3枚で5金以下)」+
『山札の鍛冶屋圏内に木こり』の状態とする。
アクションフェイズで鍛冶屋を打って木こりを引き、この場合に木こりが
使えないことの説明(アクション権増加はここでなく、カード説明で行う)。
購入フェイズでは銀貨を買うのがよい(財宝カードもデフォルトで
購入できることを意識してもらう)。
クリンナップフェイズでは山が4枚になっているので、「残り1枚を引くための
リシャッフル」「4枚は確定で引き、1枚をリシャでランダマイズ」を説明する。
勝利条件と終了条件については、所謂普通の説明で大丈夫である。
「終了タイミングについて」だけしっかり理解してもらうことを心掛けたい
(『属州か3山が発生したターンの、その1人いっぱいまで』である旨)。
また余談だが、説明は厳密さよりも分かりやすさ・腑に落ちるかどうかを重視した方がいいと思う。例えば勝利条件を「この緑色のカードの盾数字の合計点」と説明してしまっても大丈夫である。
(厳密には呪いやらトークン、特殊勝利点等もあるわけだが、それらは出てきたタイミングで追加説明する方が分かりやすいと思う)
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…また1500字を超えてしまった^p^ まだ個々のカードの説明もしてないのに…
次回に続く!
ドミニオンのインストについて その1
某氏に依頼されていたのでこちらの記事などを見て自分も書きたくなったので、というかずっとアウトプットするタイミングを窺っては失っていたので
いい加減ここいらで『ドミニオンを他人にインストする』レシピをぶつことにする。
【注意】「ドミニオン基本」第一版をもとにインストをする前提で書いています。
というかまさか引退して一年以上経ってから書くなんて
っていうかこのブログ自体開設から何年経っての初投稿なのか
まあいいか
------【以下、本題】------
【序章】
我々ゲーマーにとって、プレイヤー、つまり同好の徒の獲得・拡大は重要事項である。
相手がいなければゲームは遊べぬ。ゆえに門戸は広く開かれていた方が好ましい。
しかし、ゲームの実力・力量は至上のプレイヤーでも、
人に教え、引き込むことは難しい。世知辛い世の中である。
さて、幸運にも貴方の呼び掛けに応え、数人の「はじめてドミニオンを遊ぶ」プレイヤーが目の前に着席したのであった……
【本論】
【①】
まずはコンポーネントを準備しよう。
箱を開いて用意するのは、マニュアル冊子にも書かれている『最初のゲーム』サプライである。
このサプライは、比較的効果がおとなしく、分かりやすく、かつ基本事項は一通り抑えているバランスの良いサプライだと思う。なお5-2
この際、本サプライでは意図的に購入しない限り不要な「呪い」は出さなくてよい。
サプライと各人の初期デッキを、バーテンのような手つきで用意して配りながら、
ここで一つやっておくことがある。それは、
「今までどんなゲームやってました?」「なんかゲームやったことあります?」
という質問だ。
これにより、個々人のゲームセンスや遍歴、得意・苦手な箇所などが推察できるのだ。
例えば、『TCGやってました!』という人はドローや廃棄等のデッキ構築は得意だと思われるので、個々のカード説明などは若干巻きでの説明が望ましいかもしれない。
また、「いや、あんまりゲームの類は…」と言われればこの手の遊戯に不慣れな公算が高く、インストのテンポを落とす必要があるかもしれない。もちろん前者の人と後者の人が混じった場合、後者の人に合わせたインストにしよう。
【②】
サプライと各人のデッキの準備が出来たらインスト開始だ。
が、いきなりゲームシステムの話を始めたり、あまつさえゲームを始めようとするのは推奨できない。焦るな。落ち着け!座れ! 物事には「掴み」や「順序」があるのだ。
まず何を話すか。オススメはゲームのフレーバーのアレンジである。マニュアル失くした
こんな感じで↓
『貴方達は世襲の領主です。偉大な両親が亡くなり、貴方は遺産を相続しました。
手元にあるのが引き継いだ遺産でーす(デッキを示しつつ)
さて、見渡すと貴方達の周りには、(勝利点を示しながら)まだ誰も治めていない、手付かず同然の領土が多く残っていることに気が付きました。
貴方達は野心家なので、同様の境遇の他者よりも先んじてこれらを手中に収めようと考えました。しかし、独力では難しいので、これらの(王国カードを示しつつ)協力者たちの力を借りたり、(財宝カードを示しつつ)経済基盤を整えたりしながら、効率よく、相手より早く、一番大きな領土を収めた人の勝ちというゲームです。』
これら①②により、会話による緩い雰囲気を保ちつつ、細かいインストの流れを考えたり、初心者さん達に全貌を軽く掴んでもらったりすることができる。
……まだシステムについて全く触れてねえ!
③以降は次回で。